RO Breidablik 日記(仮)

Breidablikで活動するプレイヤーの雑感などを記録するブログです

こんばんは。攻城戦YE、ドラムの実装、来週からは精錬祭りの準備イベントとJROも色々と忙しい時期になってきました。
今回はそんな事とは関係なく、以前書いたグラビティの年次報告書からROのユーザー数の推移についての考察記事を書こうと思います。
01
この記事はラグナロクオンラインの各国のユーザー数の推移について調べ、それをまとめたものです。
ラグナロクオンラインのユーザー数については、匿名掲示板のスレッドにJROのユーザー数の推移についてまとめているものもあるので、比較的情報に接する事も多いのではないでしょうか。
しかし、海外となるとなかなか情報が入ってこないので、実体が分かりにくいです。
ラグナロクオンラインは世界各国で展開しているのですが、海外のユーザーの推移を見てみる事で、どの地域がROの今後を占う上で重要かといった事も見えてくるのではないかと思います。
少々長くなりますが、お付き合いいただけると幸いです。
一応、ソースとなったグラビティのIRのURLと過去に書いた記事のリンクを貼っておきます。

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グラビティの2017年の年次報告書の公表が間近なので、ROに関する情報を整理してみました(売上・人事編) : RO Breidablik 日記(仮)

1. 文書作成の目的

この文書は、ラグナロクオンラインのユーザー数の増減の推移を過去に遡って整理し、現在の状況を把握する資料とする事を目的として作成する。

1.1 各国のROのユーザー数について

グラビティのIRには2004年から2016年までのラグナロクオンラインのユーザー数についての資料がある。2017年度のユーザー数については、2018年4月末に公表される年次報告書で数字を確認出来るだろう。
年次報告書で主要な市場として紹介されている国または地域は、日本、韓国、北米、台湾・香港・マカオ、中華人民共和国、タイといった国である。
他にもブラジル、ヨーロッパ、インドネシア、フィリピンといった国でサービスを展開している筈であるが、これらの国々のユーザー数についてはグラビティは明らかにしていない。
主要な市場として紹介される国は年度によって変わり、一定していない。
例えば、2004年の数字は全世界のユーザー数をまとめた物で国別の内訳はない。2005~2010年までは中華人民共和国、タイが含まれているが、2011年以降の記述からは姿を消す。中華人民共和国では、2011年に一度サービスが終了しているらしい。タイのサービスの詳細は不明だが、現在でもサービスが継続しているようだ。
また台湾・香港・マカオは2013~2015年の間、年次報告書のからは記載が消えているが2016年からは復活している。台湾でのサービスは2002年から中断する事なく続いていた筈だが、年次報告書の記述に敢えて記述しなかった理由は分からない。
ROのユーザー数の実体については、年度によって主要な市場として紹介される国と地域が異なる為、厳密な数字は不明である。
しかし、グラビティが過去に公表した数字を検討することで大まかな流れを掴むことは可能ではないかと考える次第である。
2004年から2016年までのROのユーザー数の推移を示す表は下記の通りである。以後はこの表を元に記事を記述する。

ROユーザー数推移 2004 2005 2006 2007 2008 2009
主要国数
6 6 6 6 6
主要国合計(PCU) 762,585 325,768 226,355 181,273 131,595 129,598
主要国合計(ACU) 452,519 229,380 117,303 90,666 76,786 75,840
東アジア合計(PCU)
247,683 192,326 113,623 97,926 93,623
東アジア合計(ACU)
171,754 94,200 62,255 50,977 48,289
東アジア割合(PCU)
76.03% 84.97% 62.68% 74.41% 72.24%
日米韓(PCU)
94,984 94,929 72,919 69,206 64,020
日米韓(ACU)
47,926 43,723 30,362 30,946 26,621
日米韓割合(PCU)
29.16% 41.94% 40.23% 52.59% 49.40%
日本(PCU)
73,751 78,053 61,800 58,171 52,585
日本(ACU)
36,362 34,504 24,674 24,554 20,232
日本割合(PCU)
22.64% 34.48% 34.09% 44.20% 40.58%
韓国(PCU)
13,145 10,338 6,785 6,127 6,502
韓国(ACU)
6,342 5,177 3,219 3,211 3,091
韓国割合(PCU)
4.04% 4.57% 3.74% 4.66% 5.02%
北米(PCU)
8,088 6,538 4,334 4,908 4,933
北米(ACU)
5,222 4,042 2,469 3,181 3,298
北米割合(PCU)
2.48% 2.89% 2.39% 3.73% 3.81%
台湾・香港・マカオ(PCU)
132,539 78,516 36,429 27,686 29,089
台湾・香港・マカオ(ACU)
107,141 45,993 29,893 20,351 22,437
台湾・香港・マカオ割合(PCU)
40.69% 34.69% 20.10% 21.04% 22.45%
タイ(PCU)
69,997 27,491 63,316 28,761 31,042
タイ(ACU)
52,404 19,061 25,942 22,628 24,253
タイ割合(PCU)
21.49% 12.15% 34.93% 21.86% 23.95%
中国(PCU)
28,248 25,419 8,609 5,942 5,447
中国(ACU)
21,909 8,526 4,469 2,861 2,529
中国割合(PCU)
8.67% 11.23% 4.75% 4.52% 4.20%

ROユーザー数推移 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
主要国数 6 4 4 3 3 3 4
主要国合計(PCU) 214,392 140,827 107,645 30,945 28,188 27,637 50,131
主要国合計(ACU) 138,500 95,839 55,598 14,294 13,894 15,106 29,060
東アジア合計(PCU) 184,627 135,647 103,027 25,050 22,745 20,121 43,729
東アジア合計(ACU) 117,755 91,813 52,037 10,055 9,875 8,973 23,710
東アジア割合(PCU) 86.12% 96.32% 95.71% 80.95% 80.69% 72.80% 87.23%
日米韓(PCU) 64,625 51,792 51,664 30,945 28,188 27,637 17,653
日米韓(ACU) 27,562 22,494 17,642 14,294 13,894 15,106 7,943
日米韓割合(PCU) 30.14% 36.78% 47.99% 100.00% 100.00% 100.00% 35.21%
日本(PCU) 43,869 38,984 32,270 19,547 16,821 14,874 13,165
日本(ACU) 17,983 15,654 11,696 7,296 6,619 5,893 5,136
日本割合(PCU) 20.46% 27.68% 29.98% 63.17% 59.67% 53.82% 26.26%
韓国(PCU) 16,064 7,628 14,776 5,503 5,924 5,247 4,488
韓国(ACU) 6,403 2,814 2,385 2,759 3,256 3,080 2,807
韓国割合(PCU) 7.49% 5.42% 13.73% 17.78% 21.02% 18.99% 8.95%
北米(PCU) 4,692 5,180 4,618 5,895 5,443 7,516 6,402
北米(ACU) 3,176 4,026 3,561 4,239 4,019 6,133 5,350
北米割合(PCU) 2.19% 3.68% 4.29% 19.05% 19.31% 27.20% 12.77%
台湾・香港・マカオ(PCU) 119,473 89,035 55,981


26,076
台湾・香港・マカオ(ACU) 90,670 73,345 37,956


15,767
台湾・香港・マカオ割合(PCU) 55.73% 63.22% 52.01%


52.02%
タイ(PCU) 25,073





タイ(ACU) 17,569





タイ割合(PCU) 11.69%





中国(PCU) 5,221





中国(ACU) 2,699





中国割合(PCU) 2.44%





PCU:ピーク同時ユーザー数
ACU:平均同時ユーザー数

1.2 日本

ユーザー数は2004年の10万人を頂点に一貫して減り続けているが、主要国全体に占める割合は2016年で段階で26%以上とかなり高い。
2008~2009年は主要国の全体の40%以上をJROのユーザー占めるなど、一時期よりも衰えたとはいえ、その存在感はかなり高いのではないかと思われる。
減り続けているユーザー数をどうやって下げ止まらせるかが今後の課題となるだろう。
ドラムの実装、ロビーワールドの常設化といった施策が既存のユーザーのつなぎとめと新規のユーザーの増加にどれだけ貢献するかが鍵となるだろう。
上記の施策でユーザーの減少が止まらない場合、他の国で既にやっているように基本プレイ無料のワールドの新設などの新たな施策が必要になるのかもしれない。

1.3 韓国

改めて言うまでもないが、グラビティは韓国のゲーム会社であり、グラビティ直営のkROはそのお膝元と言える。グラビティ直営のROは韓国の他に北米のiROが存在する。
ユーザー数については、2016年の時点で4400人程度と意外と少ない。主要国全体で評価した場合、その割合は9%程度である。
韓国のゲーム市場についてはよく知らないが、家庭用ゲーム機の市場が狭く、PCゲームとスマートフォンのゲームに二分されているようだ。
韓国のゲームはMMORPGに限らず、FPSなども量産型と揶揄される物が多いが、その背景には積極的に海外に打って出ないと事業を維持できないという事情もあるのかもしれない。

1.4 北米

ユーザー数は2016年の段階で6400人弱である。北米でのサービス開始は2003年とかなり古いが、ユーザー数は伸びていない。
アジア人が好むデフォルメされたキャラクターは、英語圏の人々には受け入れ難いものなのかもしれない。
北米のiROが主要国全体のユーザーに占める割合は13%弱である。

1.5 台湾・香港・マカオ

台湾、香港、マカオといった地域をグラビティは分類上一つにまとめている。
台湾が独立国家なのか、中華人民共和国の地域の一つなのかは政治的にデリケートな問題なので、敢えて曖昧な記述にとどめているのだと思われる。
ユーザー数は一貫して高い水準にある。この地域の貢献がなければ、ROはここまで続くことはなかったのではないだろうか。この点についてはあとで検討する。
2007~2009年にかけて、ユーザーが大幅に減っているが、2010年にユーザー数が急増している。これは2010年9月から追加された基本プレイ無料のワールドの効果のようだ。
2016年時点でのユーザー数は2万6000人弱である。主要国全体に占める割合は52%に達しており、ラグナロクオンラインのサービス全体で見ても、その存在感は高い。

1.6 中国

中華人民共和国でも、2003年から2011年の間、2013年から2016年の間にサービスを提供していたが、いずれもサービスが終了している。
サービスを提供していた会社名とその期間の一覧は下記の通りである。

会社名
上海情報技術有限公司

サービス提供期間
2003年5月~2011年12月30日

会社名
北京崑崙オンラインネットワークテック株式会社

サービス提供期間
2013年2月28日~2016年2月29日

上海タンネットワークテクノロジー株式会社
2016年12月1日とライセンス契約

台湾で受けられたROが中国本土では不振だった理由は分からない。ゲームの内容やキャラクターデザインの問題ではなく、中国政府の規制の問題もあったのかもしれない。
年次報告書によると、2016年12月から上海タンネットワークテクノロジーがグラビティと契約を結び、サービスの再開を目指すとしていたが、既に中国本土でのサービスは再開されているようだ。
中華人民共和国ではインターネットを使うデバイスとして、PCもかなり普及しているので、まだラグナロクオンラインの様な従来型のMMORPGも受け入れられる下地が残っていると思われる。
PC版のラグナロクオンラインのユーザーを増やす事を考えた場合、中華人民共和国が有望な市場と言えるだろう。
2000年代初頭に完成したレガシーなMMORPGが、2018年の中華人民共和国でどれだけ普及するかは分からないが、上手くやれば万単位のユーザーを獲得できるのかもしれない。

上海塔人网络科技股份有限公司-官方网站

仙境传说OL国服官方网站

仙境传说 - 维基百科,自由的百科全书

1.7 タイ王国

2010年までは年次報告書に主要な市場として紹介されているが、それ以降はユーザー数の記載はない。
タイ王国が売上に占める割合もそれ程高くないので、ユーザー数はかなり減っているのかもしれない。
公式Webサイトが存在し、最近ではRagnarok:Zeroとほぼ同様の施策を実施するといった動きも見せているので、今後もサービスは継続していくようだ。

1.8 東アジア全体

ラグナロクオンラインの主要な市場のユーザー数の内訳を検討すると、ROのユーザーは東アジアに集中している事が分かる。
日本(26.26%)、韓国(8.95%)、台湾・香港・マカオ(52.02%)の国のユーザーだけで、2016年度は87%弱とかなりの割合を占める。
恐らく、この状況は今後も変わらないだろう。
またグラビティ全体の売上を占める割合で評価しても、日本は16.5%、韓国は8.4%、台湾・香港・マカオは28.8%となっている。
RO関連の売上だけで評価した場合、日本は28%、韓国は14%、台湾・香港・マカオが占める割合は37%である。
グラビティのRO関連の売上の65%を日本と台湾が占めている事実は重い。
グラビティのPC版ラグナロクオンライン関連の事業がどうなるかは、この2カ国の動向が大きな影響を及ぼすだろう。

1.9 主要国全体

ユーザー数は2004年を頂点に一貫して減少傾向が続いている。
この状況を打開する方法はあまり多くないだろうが、2008年に韓国で、2010年に台湾でも行われた基本プレイ無料のワールドを開設といった施策が一つの答えになるのかもしれない。
またRagnarok:Zeroという、過去のラグナロクオンラインを現代に再現するという施策が韓国で行われている。同様の施策は北米、台湾、タイ、フィリピンなどの地域で行われている。
これらの施策はJROのBreidablikワールドとコンセプトが非常に似ている。上手く企画を運べば、JROのBreidablikワールドと同様にユーザーをつなぎとめ、ラグナロクオンラインというサービス全体を活性化する事につながる可能性もある。
また中華人民共和国でのサービスの再開が上手く運べば、さらなるユーザーの増加もあり得るのかもしれない。
東アジアにユーザー人口と売上が集中する状況はリスクもあるだろうが、その現状を受け入れた上で最適な施策を行うことがユーザーの減少傾向を終わらせる為には必要となるだろう。

今回の考察は以上です。今回は各国のROのユーザー数の増減についてまとめ、それに簡単な考察を付けてみました。
上記の通り、ラグナロクオンラインは東アジアにユーザー人口、売上の大半が集中するローカルなMMORPGであると言えます。
こういった現状を把握すれば、今後、グラビティとガンホーが打ち出す施策の背景なども理解しやすくなるのではないでしょうか。
今後も気が向いたら、こういった考察記事を上げようと思います。
今回はここまでします。それでは。

こんばんは。今回はミョルニール山脈 01にある遺跡と花畑を紹介する記事を書きました。
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本当は先日行われた攻城戦YEの記事を書こうと思ったのですが、記事の執筆中に筆が止まってしまったので、急遽、このマップの紹介をする事にしました。
攻城戦YEについては言いたいことはあるのですが、要約すると現状では重すぎてゲームとして成立しているとは言い難いので、そこを何とかして欲しいという一言で終わってしまいます
その点について、詰めて書こうと思ったのですが、記事を書いていて面白くなく、書き進める事が出来ませんでした。攻城戦YEについては、後日、別の記事を書くかもしれません。

すべてを見晴らせる世界の頂に立て 攻防戦 Yggdrasill Edition|ラグナロクオンライン公式サイト

前置きが長くなりましたが、このマップに配置されている見所を紹介します。

1. 遺跡
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このマップの中央にはプレイヤーが侵入できない様に設定された遺跡が存在します。
この遺跡は谷の中に存在し、周囲から全景を眺める事が可能です。眺めの良い場所を探すのはちょっと手間がかかりますが、それだけの価値はあると思います。
ミョルニール山脈 01には、強力なアクティブモンスターが存在しないので、谷の周囲をじっくりと周る事が可能です。
余談ですが、この遺跡の周囲には歴史学者クエストに関連するNPCが設置されています。
歴史学者クエストはルーンミッドガッツ王国の王家に係るストーリーが展開するのですが、この遺跡自体、クエストの演出の為に作られた舞台装置なのかもしれません。

2. 展望台の入口(285, 307)
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このマップには、ゲフェンフィールド 07の物とよく似た展望台が存在します。展望台の作りがそっくりなので、何か関連があるのかもしれません。
展望台の入り口はマップの北東に存在します。

3. 展望台(310, 270)
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展望台はゲフェンフィールド 07の物と同じく、宙に浮いています。この展望台が空に浮かんでいる理由は定かではないのですが、ジュノーと同じ様にユミルの心臓の破片が存在のかもしれません。
この展望台にも、歴史学者クエストに係るNPCが設置されています。展望台は明らかに住居ではないのですが、このNPCが具体的にどこに住んでいるかは不明です。
展望台の下には風車小屋らしき建物があるので、そこを住居にしているのかもしれません。
余談なのですが、このNPCに話しかけるのに展望台に登る必要は必ずしもありません。展望台の下の橋で画面の角度を調整し、NPCが画面に映るようにすれば橋の下からでも話しかける事が可能です。

4. 花畑
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このマップには花畑が2箇所存在します。場所は南東と西です。マップを拡大表示すれば、細かなオブジェクトも地図に表示されるので見つけやすいと思います。
マップに配置された花はミョルニール山脈全般で多く見かける巨大な花なのですが、このマップの特徴はそれを上から見下ろす事が出来る点です。
ミョルニール山脈のマップには巨大な花のオブジェクトが配置されているのですが、上から見下ろす景観はあまり無かったと記憶しています。
勿論、下に降りて花を楽しむことも可能です。

今回はミョルニール山脈 01の見所を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
最近のマップ紹介はルーンミッドガッツ王国やシュバルツバルド共和国の物が多かったのですが、ラグナロクオンラインには最近でもロックリッジやラザーニャといった新マップが追加されています。
普段はクエストやイベントで忙しく、あまりマップを見ないという人も多いと思うのですが、そういう流れに敢えて逆らって散策をしてみると意外な発見があるかもしれません。
今後もラグナロクオンラインのマップの魅力を伝える記事を追加しようと思います。
今回はここまでします。それでは。

こんばんは。ドラムも実装され、しばらくの間、ゲーム内でも猫だらけの状況が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
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今年の4月はドラムの実装、イグドラシルワールドの開設、攻城戦YggdrasillEdition、精錬祭りの準備イベントなど内容は非常に充実しています。
ラグナロクオンラインを楽しむには良い時期なのではないでしょうか。

2018年4月のイベント&ミニアップデート情報| ラグナロクオンライン公式サイト

アップデートが充実している4月ですが、個人的には別の事も気になっています。
具体的にはラグナロクオンラインの開発をしている企業であるグラビティの年次報告書です。
グラビティはガンホーの子会社のゲーム会社ではありますが、NASDAQに上場していて、毎年、この時期になると去年の活動をまとめた年次報告書を公開します。
ラグナロクオンラインで遊んでいて、それなりの時間が経過しましたが、気になるのはROがどれだけの期間続きそうかという事です。
ガンホーは2015年以降、PCオンライン事業とモバイルコンシューマ事業のセグメントを同一セグメントとして報告するようになった為、PCオンライン事業の数字を決算書から読み解くことが出来なくなりました。
この事は過去にも話題にし、グラビティの2016年年次報告書、ROの現状の売り上げの推定値については記事としてブログに投稿した事があります。
今回、2017年のグラビティの年次報告書の公表の前に、ガンホー、グラビティが過去に発表した数値を元にROの過去と現状について、整理してみたいと思います。
ROとの今後の付き合い方を決めるためにも、現状についてなるべく正確な情報を集める必要があると思っています。過去の情報を整理するだけでも、それなりの事が分かる筈です。
長い記事になりますが、お付き合いいただければ幸いです。

決算短信|ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社

グラビティの2016年の年次報告書を読んで、ラグナロクオンラインのサービスが提供される主要な国のユーザー数の合計は約5万人である事など、興味深い数字が並んでいる事を発見しました : RO Breidablik 日記(仮)

ガンホーが運営するMMORPGであるエミル・クロニクル・オンラインのサービス終了が8月31日に迫っていることと日本のラグナロクオンラインの売上に関する考察 : RO Breidablik 日記(仮)

1. 文書作成の目的

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下、ガンホー)とグラビティが過去に公表したIR等を分析し、ROの現状について情報を整理し、今後の見通しについて考察する材料とする。

2. 過去の公開していた情報

2015年以降、ガンホーはPCオンライン事業の現状、ラグナロクオンラインの現状についてはあまり数字を出していない。
この状況では、ガンホーの出す情報からはラグナロクオンラインの現状を正確に把握出来ない。現状を把握する為には、グラビティが出しているIRなども読み解く必要がある。
ROの開発元であるグラビティはNASDAQに上場している為、株主向けのIRが充実している。これらの情報を読み解く事で、ROの現状を検討する事としたい。

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決算短信|ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社

2.1 ガンホーとグラビティの売上の検討

まずはガンホーとグラビティの資料から、同社の売り上げとそれに占めるRO関連の売り上げの割合を検討する。
以下の表はガンホーとグラビティの2008年から2017年までの売上の推移である。グラビティの2017年度の売り上げはまだ公表されていない為、省略している。
もっと過去の数字にまで遡る事は可能であるが、必要以上に遡っても今回の考察には役に立たないと思い、2008年までとした。
2008年から2017年までのガンホーとグラビティの売上の推移は以下の通りである。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント売り上げ 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
売上高 112億4105万3000円 102億9358万7000円 92億4015万4000円 96億0794万7000円 258億2152万5000円
割合 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
RO関連売上高 73億2851万1000円 77億4219万8000円 71億7637万9000円 65億9219万0000円 61億4860万1000円
割合 65.19% 75.21% 77.67% 68.61% 23.81%
ライセンスの支払いが占める割合 24.92% 32.07% 31.29% 29.23% 32.91%

ガンホー・オンライン・エンターテイメント売り上げ 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 1630億6000万0000円 1730億6900万0000円 1543億2900万0000円 1124億5700万0000円 923億0600万0000円
割合 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
RO関連売上高 36億2633万3333円? 23億7033万3333円? 19億1133万3333円? 23億4533万3333円? -
割合 2.22%? 1.37%? 1.24%? 2.09%? -
ライセンスの支払いが占める割合 30.00%? 30.00%? 30.00%? 30.00%? -

グラビティ売り上げ 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
売上高 4163万7000ドル 5074万6000ドル 4772万2000ドル 4961万3000ドル 5434万3000ドル
売上高(日本円) 41億6370万0000円 50億7460万0000円 47億7220万0000円 49億6130万0000円 54億3430万0000円
割合 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
RO関連売上高 3050万0000ドル 3738万5000ドル 3424万4000ドル 3276万9000ドル 3038万6000ドル
RO関連売上高(日本円) 30億5000万0000円 37億3850万0000円 34億2440万0000円 32億7690万0000円 30億3860万0000円
RO関連売上高割合 73.25% 73.67% 71.76% 66.05% 55.92%
JROからのライセンス収入 1826万6000ドル 2483万1000ドル 2245万3000ドル 1926万6000ドル 2023万4000ドル
JROからのライセンス収入(日本円) 18億2660万0000円 24億8310万0000円 22億4530万0000円 19億2660万0000円 20億2340万0000円
JROからのライセンス収入の割合(売上高) 43.87% 48.93% 47.05% 38.83% 37.23%
JROからのライセンス収入の割合(RO関連売上高) 59.89% 66.42% 65.57% 58.79% 66.59%

グラビティ売り上げ 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 4518万8000ドル 3656万6000ドル 3049万7000ドル 4269万8000ドル -
売上高(日本円) 45億1880万0000円 36億5660万0000円 30億4970万0000円 42億6980万0000円 -
割合 100.00% 100.00% 100.00% 100.00% 100.00%
RO関連売上高 2040万3000ドル 1465万3000ドル 1266万0000ドル 2446万1000ドル -
RO関連売上高(日本円) 20億4030万0000円 14億6530万0000円 12億6600万0000円 24億4610万0000円 -
RO関連売上高割合 45.15% 40.07% 41.51% 57.29% -
JROからのライセンス収入 1087万9000ドル 711万1000ドル 573万4000ドル 703万6000ドル -
JROからのライセンス収入(日本円) 10億8790万0000円 7億1110万0000円 5億7340万0000円 7億0360万0000円 -
JROからのライセンス収入の割合(売上高) 24.07% 19.45% 18.80% 16.48% -
JROからのライセンス収入の割合(RO関連売上高) 53.32% 48.53% 45.29% 28.76% -

また同時に売上に占めるRO関連の割合と金額についてもまとめた。グラビティはROのライセンシー(実施権者)からのライセンス収入の内訳についても公表している為、それについてもまとめた。
グラビティのライセンス収入の内訳から、ガンホーのRO関連の売上高の内、ライセンスの支払いが占める割合についても計算し、表にまとめた。
またグラビティの売上を日本円にする際は1ドル100円として計算した。
2012年まではガンホーはRO関連の売上高についても具体的に公表していた為、売上に占めるライセンス料の負担の割合についても知る事が出来る。大体、売上の30%をライセンス料としてグラビティに支払っている様だ。
多少の誤差はあるが、これは1ドル100円で計算した為、為替レートが正確に反映できていないからではないかと思われる。
過去の実績から2013年以降のガンホーのRO関連の売上高の推定値についても、合わせて表に記載する。
グラビティのJROのライセンス収入をガンホーのRO関連売上高の30%と仮定し、それを100%に直した数字をRO関連売上高推定値とした。
これからはこの表を元にROの売上について考察を進める事としたい。

2.1.1 ROに未だに売上を依存するグラビティとパズドラに完全に軸足を移したガンホー

ガンホーの売上とそれに占めるRO関連売上高の推移を見ると、2011年まで売上の約70%をラグナロクオンラインという単一のタイトルに頼っている事が分かる。
それはグラビティも同様で、売上の約70%をRO関連売上高が占めている。また特筆すべき点として、JROのライセンス収入と売上に占める割合がある。
2008年のグラビティの売上は4163万7000ドルだが、その内、RO関連の売上高は3050万ドル、JROからのライセンス収入は1826万6000ドルである。
JROのライセンス収入だけで売上の40%以上であり、RO関連売上高に占める割合は60%近い。
ガンホーが2012年にパズル&ドラゴンズがヒットする前は、ラグナロクオンラインという単一のタイトルに収益を依存する体質だった事は既に知っていたので意外性はなかった。だが、グラビティがここまでJROからのライセンス収入に依存していたとは意外だった。
ガンホーがグラビティを買収できた背景の一つには、この様な事情もあるのかもしれない。
ラグナロクオンラインはPC/AT互換機とそのOSであるWindowsの上で動く事を前提として、2001年に開発されてから根本的なシステムは何も変わらないレガシーなMMORPGであり、新規のユーザーの獲得は非常に苦戦すると思われる。
ラグナロクオンラインという過去の遺産に頼り続けるグラビティの経営は素人目にも危ういものに映る。
売上の推移を見ると2012年を境にROの売上はガンホー、グラビティともに下がっている事が分かる。あとから振り返ると2012年が決定的な境になっている。
2012年頃はちょうどスマートフォンが一般消費者に普及し始めた時期と重なっている。この年を境にガンホーはパズル&ドラゴンズのヒットにより、売上の大半をラグナロクオンラインに依存する状況から脱却している。
2012年以前、ガンホーは売上の約70%をROに頼っていたのだが、2012年にはそれが23%になり、それ以降はもっと下がっている物と思われる。
2012年以降のガンホーはパズル&ドラゴンズのヒットにより、100億円弱だった売上を1000億を超える所まで伸ばし、まさに桁外れな成長を成し遂げている。
特定のタイトルに収益の大半を依存する体制は変わらないが、スマートフォン向けのゲームという新しいカテゴリのゲームに上手く移行できた事は評価できるだろう。
仮にJROの売上が以前の水準を保ったとしても、その重要度はパズル&ドラゴンズの売上と比較すると、相対的に下がらざるを得ない。
恐らく、現時点でもJROからの売上は20億程度はあると思われるが、この数字をガンホーの経営陣がどう判断しているかは分からない。無視できるほど小さいとまでは言わないだろうが、企業の命運を左右する数字ではないのは確かである。
その一方で2012年から現在に至るまで、ラグナロクオンラインに収入のかなりの部分を依存するグラビティにとって、JROからのライセンス収入の重みはガンホーとは質が違う。
売上の40~60%近くをROに依存するグラビティにとって、JROからのライセンス収入は未だ重要である。JROからのライセンス収入がグラビティの売上全体の15%以下になった年はない。
この捻れがJROの今後にどう影響するかは読みきれない。ガンホーにとって、今後、伸びしろがあまり期待できないであろうPCオンライン事業を存続させるべきかどうかは選択の余地がある問題だが、ROに売上の大半を頼るグラビティにはサービスを継続させる以外に選択肢が存在しない。少なくともラグナロクオンラインに変わる収益の柱を立てるまでは、グラビティはラグナロクオンラインというサービスを継続させなければいけない。
ただし、ガンホーとグラビティの間には複雑な関係がある為、ガンホーは単純に売上が下がったからJROのサービスを終了するとは簡単に言えない事情があると思われる。

2.2 ガンホーとグラビティの関係

ガンホーは2008年にグラビティの株式の50%以上を取得し、同社を子会社とした。
この動きはグラビティの持つラグナロクオンラインのライセンスの確保と開発のノウハウなどの経営資源を有効活用する為と説明されていた。

ガンホー、韓国Gravityを子会社化。「ラグナロクオンライン」シリーズのライセンスを確保

2011年以前のガンホーの売上の内、RO関連売上高を占める割合が約70~75%で推移していた事を考えると、この決定は当時としては必要な施策であり、かなりの合理性があったと思われる。
この状況は現在でも変わらず、2016年のグラビティの年次報告書のリスク要因の項目では株主について、以下のような記述がある。

「2008年4月1日以降、GungHoは当社の最大の株主であり、本日付現在、当社の普通株式の59.3%を有益に所有している。その結果、GungHoは取締役の選任、買収、売却、戦略的関係などの重要な企業取引の承認を含む株主の承認を必要とするすべての事項を大幅に支配することができます」

また同社の取締役には、ガンホーの代表取締役である森下一喜氏、同社の役員である北村佳紀氏、坂井一也氏が含まれている。この内、森下一喜氏、北村佳紀氏の名前は2007年の年次報告書でも同社の取締役として確認できる。
森下氏、北村氏、坂井氏は10年以上の長きに渡り、ガンホーとグラビティの役員を兼任し、同社に大きな影響を与えている事が伺える。
またグラビティの子会社であり、グラビティインタラクティブの代表取締役は北村佳紀氏であると記されている。グラビティインタラクティブはアメリカ合衆国カリフォルニア州に設立された海外支社であり、北米と第3国のユーザーを対象にサービスを提供している。

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上記のような事実を踏まえると、グラビティはガンホーの完全な支配下にある企業と言っても差し支えないと思われる。
株式の過半数を親会社が所有するとともに、親会社の代表取締役、取締役が子会社の取締役を兼任し、北米支社の代表取締役を親会社の役員が兼任するなど、人事の面でもガンホーとグラビティはほぼ一体の関係の関係ある。
ガンホーの代表取締役、取締役はグラビティの経営に深く関与しており、日本のラグナロクオンラインの今後について、重要な決定を下す際、これらの組織の構造、沿革、人事が影響を与える事が十分に考えられる。
ガンホーは長期間に渡り、グラビティの経営に関与して来た以上、同社の現状にも一定の責任があると思われる。
特にグラビティが現在に至るまで、ラグナロクオンラインという過去の遺産に頼り続ける状況が続き、後継となるタイトルが出せていないという事実は重い。
またJROの売上は2016年度の場合、グラビティ全体の売上の16.48%を占めており、JROのサービスが終了してしまうとグラビティの経営への悪影響は避けられない。
売上の不振を理由にJROのサービスを打ち切る場合、グラビティがNASDAQの上場企業である以上、他の株主から経営陣への批判が吹き出し、グラビティの取締役としての責任を森下一喜氏、北村佳紀氏、坂井一也氏は追求される物と思われる。
JROの今後について、重要な決定をガンホーの経営陣が下すには、親会社の代表取締役社長と取締役が子会社の取締役を兼務するという人事の解消する必要がある。その為には、ラグナロクオンライン以外の事業を立ち上げて、それを退任の花道にすると行った準備が必要ではないだろうか。
スマートフォン向けMMORPGであるラグナロクオンラインモバイルの開発は、PC版ラグナロクオンラインに売上の大半を依存する状況から脱却するための施策であると考えられるが、この成否はグラビティの今後を占う上で非常に重要な因子になると思われる。
上記のような事情を踏まえると、JROを今年、あるいは来年の内に終わらせるというシナリオは深刻な問題を生み出さずには済まない。
実はJROのライセンスの期限は2017年9月までとなっていたが、2018年の現時点でもJROのサービスが存続している以上、ライセンスの更新は行われたようだ。具体的な期間については、2017年度のグラビティの年次報告書で明らかになるだろう。
ドラムの実装、イグドラシルワールドの開設などのコンテンツの追加が続いている以上、その成否が判明するまでは、もうしばらくの間、日本のラグナロクオンラインは続くと思われる。

今回の考察は以上です。過去に書いた分析記事と重複した内容も含まれ、あまり付加価値の高い記事にはなっているとは言えないかもしれません。
ただ、ラグナロクオンラインの今後を占う上で売上の推移、ガンホーとグラビティの関係などは外して考える事は出来ないので、記事にまとめました。
次回はユーザー数の推移などを元にラグナロクオンラインの現状を確認していこうと考えています。
これら以外に日本のラグナロクオンラインに影響を及ぼす要因があると思いますが、それについても後日記事をあげようと計画しています。
こういった企業の情報の分析はあまり面白いものではなく、生臭さもあるので人によっては眉をひそめる方もいると思います。
しかし、こういった要因はラグナロクオンラインのサービスがいつまで続くのか、といった疑問に答えを出す上で避けられないものであると思うので、今後も読み解いていこうと思います。
公開されている情報を整理するだけで意外な事実に行き着く事もあるので、そういった楽しみもあるのですが…
今回はここまでします。それでは。

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