こんばんは。
今回はラグナロクオンラインの原作漫画であるRAGNAROK INTO THE ABYSSの登場人物の紹介をしていきたいと思います。
そう言えば、12月に入ってから、投稿したのはこの記事が最初ですね。
12月はちょっと忙しかったので、今日まで更新がずれ込みました。遅れてすみません。
この記事はれいさんのRO 版アドベントカレンダーの企画として書いてみました。
少しでも楽しんでいただければ、幸いです。

RO 版アドベントカレンダー 2019’ Advent Calendar 2019 - Adventar

RAGNAROK INTO THE ABYSSとは、ラグナロクオンラインの原作漫画です。
韓国語版は1998~2002年まで単行本が出ていて、10巻まで発行されています。
日本語版は1~7巻まで発行されました。
既に絶版ですが、Amazonなどで入手が可能です。
予算がなかったのか、日本語版は擬音語などが韓国語のままだったりします。
キャラクターの名称などは北欧神話に由来があるものが多いのですが、訳し方が独特で少し違和感があるものがあります。
あとは10巻までしか発行されていない為、ストーリーは完結していません。
多分、色々と事情があったのでしょう。
この記事ではRAGNAROK INTO THE ABYSSのコマをスキャンしたものを、紹介の為、引用しています。
元になった画像は手持ちの単行本をスキャン代行業者にスキャンしてもらった物です。
一応、引用の範疇かと思っています。何か問題がありそうなら、画像は削除しようと思います。
今回、主に原作の登場人物について、簡単に紹介する記事を投稿します。
ネタバレもあるので、自分で原作を読んで、楽しみたい方はこれから下の記事は読まないで下さい。

1. 原作紹介

1.1 ストーリー概要

ルーンミッドガッツ王国のフェイヨンを拠点に活動する冒険者であるケイアスとサラ。
冒険を終えて帰郷したところから物語は始まる。
そこにはバルドルの生まれ変わりであるケイアスを探すウォーロックの女性フェンリルの訪問、フレイヤの親衛隊バルキリーの一員、サラ・アイリンの襲撃。
何故、フェイヨンの村は襲撃されなければならなかったのか。
仇討の為、自分自身の本当の正体を知る為、二人は冒険の旅に出る。

1.2 登場人物紹介

1.2.1 ケイアス

本作の主人公です。デザインがよく似ているので、ROのアプリケーションは彼のアイコンだと思います。
冒険者であり、凄腕の剣士です。
アイリスと二人で賞金がかかったフェイスワームの討伐に赴くなど、フェイヨンを拠点に冒険者として活動しているようです。

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記憶喪失に陥っているらしく、2年以上前の出来事を記憶していません。
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本人には自覚がないのですが、バルドルという神の生まれ変わりであることを示唆する描写が多く出てきます。
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バルドルとは、北欧神話の主神であるオーディンの息子で、ラグナロクで世界が滅びた後に生まれる新世界で復活するとされています。
北欧神話の世界観に輪廻転生という観念があるのか、ちょっと調べてみましたが、よく分かりませんでした。
剣の師匠などがいるらしいのですが、ケイアス本人が記憶喪失に陥っていることもあり、主人公であるにも関わらず、非常に謎が多い人物です。
本人は明るく、好感の持てる青年なのが救いです。
バルドルはフレイヤと敵対している神らしいので、本人が記憶を取り戻し、バルドルの生まれ変わりとしての自覚を持つことで、フレイヤとのストーリーが展開していくのでしょう。
余談ですが、ソードマンのスキルであるマグナムブレイクは彼の必殺技です。

1.2.2 アイリス・アイリーン

ケイアスのパートナーであり、本作のヒロインです。年齢は17歳です。
後述するサラの異母妹です。
フェイヨンの名家の出身であり、四聖水の継承者にして、フェイヨンに伝えられている3つの神刀の内、天龍刀の保有者です。
四聖水とは、具体的に何なのかは不明ですが、フェイヨンの長老から朱雀という単語が出てくるので、中国の四神に関連する何かなのでしょう。
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1.2.3 フェンリス・フェンリル

1000年前の前世では、ケイオス(バルドル)と共にフレイヤと戦ったと主張する強力な魔法使い。
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ケイオスはバルドルであるという自覚がない為、フェンリルに対しては、若干引き気味に対応しています。
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アイリンと同じく、本作のヒロインです。
本人の振る舞いを見るに、前世ではバルドルと恋人だったと思われますが、彼女の前世については描写がないので詳しいことは分かりません。
北欧神話のフェンリルは、神々の黄昏(ラグナロク)でオーディンを飲み込んで殺す狼です。
フェンリルがバルドルとの間で特別な関係にあったという描写は北欧神話にはないみたいです。
もっとも、北欧神話の設定がRAGNAROK INTO THE ABYSSと一致するという保証はどこにもありません。
フェンリルの前世などについては、ストーリーが進めば、説明があるのでしょう。


1.2.4 ロキ

アサシンギルドに所属するアサシンです。
ギロチンクロスはロキが称号であり、アサシンギルドの中でも最高の実力を持つ7人にだけ授けられるそうです。
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最近のROでは、ギロチンクロスの称号がばら撒かれているので、多分、基準を満たせば名乗っても良いことになっているのでしょう。
黒装束とその下のボーンメイルのデザインが奇抜ですが、あまりに目立つので隠密活動には向かないのでは…と思ってしまいます。
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政治的に中立を保ちつつ、世界の勢力均衡を維持することがアサシンギルドの役目らしいです。
ただ、勢力均衡の為に暗殺という手段を用いている時点で、政治的に中立を保つとか出来るのでしょうか。
そもそも、世界勢力の均衡の維持と言いますけど、どういう視点から見た評価なのかが不明です。
というか、この判断がアサシンギルドの独断だったら、単なるテロ組織だと思います。
仮に、どこかから命令を受けているのなら、政治的に中立を保つという主張は単なるお題目で、実態は公正でも中立でも何でもないという話になりそうです。
ここら辺の問題については、劇中でサクライさんからも、はっきりと指摘されています。
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ある登場人物いわく、「人間でありながら、人間ではない者」らしいです。
作中での描写を見る限り、魔王モロクの復活を目論む魔神を倒したり、ケイアスが苦戦したバルキリーの一人と互角に戦ってみせるなど、主人公サイドのキャラクターとしては、最高の実力者ではないでしょうか。

1.2.5 リディア

ゲフェニアを探す、流離いのトレジャーハンターです。セスという猫を連れています。
話の展開の都合上、1~7巻ではあまり主人公と絡みません。
未読ですが、ゲフェンとゲフェニアは8巻以降に登場するらしいので、そこでもっと詳しいストーリーが展開されるのでしょう。
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1.2.6 サラ・アイリーン

バルキリーの一員であり、強力な魔法使いです。
戦闘中の描写を見る限り、敵方も含めた7巻までの登場キャラクターの中では最強だと思います。
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フェイヨン出身の四聖水の継承者であり、父親は大長老アイリンです。アイリスから見た場合、異母姉に当たります。
アイリスの4歳上らしいので、作中での年齢は21歳です。
フェイヨンに伝えられている3つの神刀の内、海龍刀の所有者です。
幼い頃に命を狙われた経験から、自分の父親と故郷の人々を「母を殺した殺人鬼」と強烈に憎んでいます。
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このエピソードはメモリアルダンジョン「サラの記憶」で確認できます。
サラがバルキリーの一員になったのは、後述するフギン、ムニンの手引によるものです。
何故、フレイヤ側がサラをバルキリーに引き入れたかったのかは不明ですが、四聖水の継承者という特別な立ち位置にあるサラを何らかの理由でフレイヤが必要としたのだと思っています。
強力な魔法使いは、バルキリーとその配下にも何人かいるみたいなので、それだけが理由だったとは思えません。
他のバルキリーには担えない、何か特別な役割を果たす事を期待されているのではないでしょうか。
作中の台詞によると、「サラの記憶」のエピソードは、原作の時間軸の12年前の出来事らしいです。
当時はサラは9歳ですね。12年前ですから、異母妹であるアイリスは既に生まれていて、5歳です。
……ん、ちょっと違和感がありますね。
サラの母親が死んだのは12年前で、死別するまでは大長老アイリンとの婚姻関係にあり、アイリスの母は後妻である筈です。
にも関わらず、「サラの記憶」の時点でアイリスが5歳ということは…
え、これ、ちょっとまずいのでは…?
大長老アイリンと、サラの母、アイリスの母の交際期間が被っています。
いや、フェイヨンは一夫多妻制だから問題ないとか、サラの母親が正室で、アイリスの母が側室だとかそういう話なのかと思って、単行本を軽く確認してみたのですが、そういう描写は見つけられませんでした。
ええ!? ちょっとお父さん、これは…
いや、アイリスは連れ子で大長老アイリンとの間に血縁がないというのなら問題はないですけど、作中の描写を見る限り、アイリスは大長老の後継者として扱われています。
四聖水の継承者の資格は、大長老の血縁者でないとダメみたいなので、アイリスと大長老の間に血縁関係がないと考えにくいのですよね。
アイリスが17歳、「サラの記憶」が作中の12年前の出来事というのは、複数の登場人物が言及しているので、数字の間違いという線も薄そうです。
やむにやまれぬ事情があったのかもしれませんけど、それについては仄めかされてすらいないので、余計に疑問が深まります。
サラは異母妹であるアイリスに対して、非常に複雑な心境を持っていることは描写されていますけど、こういう背景も含めて考えてみると、そりゃそうなるのも無理はないなぁ…としか思えないですね。
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1.2.7 大長老アイリン

アイリスとサラの父であり、フェイヨンの大長老です。
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アイリンとは名字だと思われます。作中では名前を呼ばれる事はない為、フルネームについては不明です。
中年の男性であり、大長老という肩書には違和感もありますが、これは古代ローマの元老院議員と同じで名誉称号なのでしょう。
この場合の長老とは、ある程度の年齢と地位を持ったフェイヨンの実力者を指すものと思われます。
大長老であるアイリンはその名目上のトップということなのでしょう。
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原作2巻では、フェイヨンはサラとギガンテスに襲撃されます。ギガンテスについては、後述します。
その際、大長老アイリンはサラの攻撃を防ぐ、ギガンテスを倒すなど、戦闘面でも高い実力を持っていることが伺える描写があります。
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「サラの記憶」の出来事が負い目になっているらしく、サラに対しては、切々と愛情を訴える台詞が多くあります。
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それは良いのですが、サラの母とアイリスの母との交際期間が被っている件について、娘たちに対して、もっと弁解するべきではないのかなと思ってしまいます。
もう長女は21歳、次女は17歳と、何もかも理解できる年だと思うので…
サラがああなった理由は、フレイヤ側がサラをバルキリーに仕立て上げたせい、という理由はありますけど、正直、フレイヤ側の干渉がなくても、この問題はいずれ顕在化して、どっち道、アイリン家は家庭崩壊という結果になっていたのではないでしょうか。

1.2.8 ヒメルメズ

バルキリーの一人。ゾンビなどのアンデッドモンスターを使役するネクロマンサーです。
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その気になれば、アンデッド化した魔術師であるリッチになれるらしいのですが、「まだ生物としての感覚を味わいたかったから」という理由で、わざと人間のままでいるらしいです。
原作では5~7巻で空中要塞に乗って、プロンテラを襲撃します。
ROでは、グラストヘイムメモリアルにも登場しますね。

1.2.9 ビジョウ

ヒメルメズの配下のネクロマンサーです。
メモリアルダンジョンに登場するゾンビ系モンスターを使役する描写があります。
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ヒメルメズよりも年上であり、上司と部下を超えた関係であることを示唆する描写がありますが、踏み込んだ描写はないので、具体的なことは不明です。
7巻では、サラとの会話もありますが、何というかやりづらそうな雰囲気で会話をしています。
ビジョウから見たサラは、他の部署の上長といった感じなので、多少ぎこちない雰囲気になるのもしょうがないでしょう。
サラはそこら辺、そっけない感じなのですけどね。
原作5~7巻では、フェンリル、アイリスの二名と激闘を繰り広げます。

1.2.10 フレイヤ

RO原作の黒幕、最終ボス的な立ち位置で描かれている神です。
原作では、フレイヤ配下の部下だけしか登場せず、本人の姿は描かれていません。
サラが所属するバルキリーは、フレイヤの親衛隊であり、12名のバルキリーで構成されています。
フレイヤは、ROではアルべナイツが主神として崇めていた筈です。
バルキリーに命じて、世界浄化計画という計画を推進しているらしいのですが、具体的なことは不明です。
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原作の世界は、北欧神話と同じく、原初の巨人であるユミルの死骸を元に、オーディンが創造した物であるらしいので、オーディンが創造した世界を破壊して、フレイヤが世界の創造をやり直すとか、そういう計画なのかもしれません。
余談ですが、原作では呼称がプレーヤだったり、プレヤだったりと安定しません。
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バルキリーが「プレーヤ様」と連呼しているシーンが多いので、ROのプレイヤーに対する呼び掛けみたいに見えてしまい、ちょっともやもやします。
最近、アップデートが終了したRO2は、原作の未来の話なので、フレイヤのその後についても触れられているセリフがあるらしいですね。
魔王モロクもROに登場して、決戦のエピソードでは最終ボスを努めました。
フレイヤとバルキリーも、その内、メモリアルダンジョンのボスキャラとして登場することもあり得るのではないでしょうか。

1.2.11 オーディン

北欧神話では最高神であり、ユミルの死骸から世界を創造した神です。
この設定は原作でも同じみたいです。
北欧神話の最高神という立ち位置を考えると、その内、登場してもおかしくなさそうです。
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1.2.12 フギン、ムニン

フレイヤ配下の使い魔的な存在です。
裏で色々と暗躍し、ストーリーを動かす狂言回しの役割を担っています。
フェイヨンからサラを誘拐して、バルキリーに仕立て上げたり、サクライをケイアスたちにけしかけるのも彼らです。
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北欧神話では、オーディンの配下であるワタリガラスであり、夜明けに外に出て、情報を集めて夜に帰宅し、オーディンにニュースをささやくそうです。
オーディンの配下である筈ですが、RAGNAROK INTO THE ABYSSでは、何故かフレイヤに仕えています。
前にも書きましたが、北欧神話の設定がRAGNAROK INTO THE ABYSSの設定と一対一で対応するわけではないでしょうから、ROの世界ではフギン、ムニンはフレイヤの配下ということでもいいと思います。
ROでは、メモリアルダンジョン「サラの記憶」にシルエットで登場します。
ROでの出番はこのMDだけなので、原作を読んだことがないとシルエットの正体がフギン、ムニンであることは知りようがないでしょう。

1.2.13 サクライ

魔剣タルタロスを持つ賞金首の剣士です。
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賞金首であるにも関わらず、あちこちを無事に動き回っている事自体が、一種の強さの説明になっています。
自分を狙う賞金稼ぎは軒並み、返り討ちにしてきたということなのでしょう。
実際、作中では、サクライを狙う賞金首を返り討ちにする描写もあります。
原作では、ケイアスたちと幾度となく戦う主要な敵の一人です。
フェイヨンで主人公たちと対決し、ロキの所属するアサシンギルドへの襲撃も、フギン、ムニンにそそのかされた彼の仕業です。
基本的にフレイヤと無関係である筈なのですが、フギンたちにけしかけられて、主人公たちと敵対しています。
正直、フギン、ムニンに都合良く使われている印象が強いです。
サクライの目的は魔剣タルタロスに血を捧げることなので、本人にとっては、どうでもいいのかもしれないのですが。

1.2.14 魔王モロク

原作では伝説だけが語られ、未登場です。
モロク配下の魔神、信奉者などは現在でも活動中である模様です。
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フレイヤとのストーリーには、基本的に絡まない筈ですが、そのうち何らかの役回りで登場したのかもしれません。
余談ですが、モロクは古代の中東で崇拝された神の名であり、北欧神話とは関係がありません。
子供を人身御供に捧げる儀式があったと、旧約聖書にも書かれているそうです。
この描写は原作、メモリアルダンジョン「魔神の塔」でも出てきますね。
実際に子供を人身御供に捧げる儀式が行われていたのかについては、ユダヤ教が他教を批判する流れで書かれたテキストが根拠なので、ちょっと怪しい気もします。
ミラノ勅令によって、ローマ帝国で公認される前、キリスト教に対しても、信者同士が「兄弟姉妹」を呼び合っている様子を「キリスト教徒は近親相姦をしている」とローマ人に曲解されたりしているので、モロクに人身御供を捧げていたという話もその類である可能性はあるでしょう。

1.2.15 ギガンテス

サラが使役する巨人のモンスターです。ある登場人物いわく、「伝説の聖戦で、神々と争った巨人族」とのことです。
その姿はファンタジー世界の巨人のイメージと言うより、ロボットと人形の怪物の間の子といった感じです。
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目の部分がカメラみたいになっていたり、体の一部がケーブルらしき物になっている個体がいるなど、純粋な生き物と言った感じではありません。
ROの原作の後半には、ギガンテスには直接関連しませんが、「え、これは…」と思う描写もあるので、半機械の生命体といった描写も伏線の可能性が高いです。
ROでは、メモリアルダンジョン「フェンリルとサラ」やフィゲルのオーディン神殿発掘団クエストでも登場します。
フィゲルのダンジョンであるオーディン神殿には、巨人の肋骨、手足、顔の一部などが散乱しているマップがあるのですが、この遺骸はギガンテスのものであるという設定だったと思います。
どちらにせよ、ストーリーに大きく関わってくる存在であることは間違いないみたいです。
余談ですが、ギガンテスは北欧神話ではなく、ギリシア神話に登場する巨人です。
神々と覇権を争ったという設定も共通しています。

2. 今後の記事の方向性

ここまで原作の登場人物について、書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
今後は原作のストーリーの紹介記事も追加していこうと思います。
ROでは、英雄の痕跡など、原作のエピソードを盛り込んだメモリアルダンジョンも追加されていますし、原作を知ることでより一層、ゲームを楽しむことが出来るのではないでしょうか。
急いで書いた記事なので、色々と荒くてすみません。
この記事を読むことで、RAGNAROK INTO THE ABYSSに興味を持ってもらえれば幸いです。

今回はここまでにします。それでは。